Mt Fuji winter tour

其の旅に

富士山ツアー平成10年12月5-6日

今年はよく富士山周辺に行きます。今年最後にということでまた行ってきました。

雨だよ

今年最後の富士山ツアーということで、小栗さんのトラックで富士山を目指す。前日東京から戻ってくる際に新幹線の窓から見た富士山は雪で真っ白。本当にバイクで走れるのか心配。しかも雨。宿泊先のペンションスタックポイントに着いたが雨。しかもスタックポイントの周りにも雪・・・。寒そう・・。走る気がなえる。ペンションでだらだらしながらGASGASをとりに調布まで行ったMotoさんを待つことにする。それにしても眠い。

GASGAS現る

スタックポイントであったかいコーヒーなぞ飲んでぶらぶらしているとMotoさん到着。結局堀江さんの家までとりに行ったらしい。堀江さんは土曜日なのに仕事らしい。Motoさんのハイエースには赤いGASGAGが。Motoさんの手に渡るためお化粧直しされた97 GASGAS EC250は結構きれい。外装は一部98になっていた。タイヤも新品。
この日はMotoさんもあまり乗る気がしないということで、休息日に。本当に外は寒いんだよね。それでもMotoさんはGASGASの様子を見るため、近所を走りに行った。特別なセッティングはしていないということだが、乗りやすいとのこと。いきなり富士山を走ることになるが行けそうということだった。

この日はたらふく食べて飲んだくれて終了。

GASGASガスを噴く

翌朝は9時に集合して出発ということだったが、8時頃諸さんから電話があり、KLのエンジンが不調のとことで集合時間に間に合わないという連絡があった。林道上で落ち会おうかということになった。バイクをトラックから下ろして、準備していると矢田さん登場。メンバーがそろって各自準備を始める。
本日GASGASで本格的に走るGASGASの準備をしていたMotoさんがあたふたとしている。ふと見るとGASGASのタンク下あたりからガソリンが漏れている。「うーむ、やっぱり外車だ」と思ったよ。ガソリン漏れの原因はラジエターシュラウドを止めるタンク側の埋込ねじの穴がタンクの中に突き抜けてしまっていることだった。シュラウドを止めるねじをしっかりと固定することで急場をしのぐ。ガソリンが少し減ってくれば漏れることもなさそう。

いきなり外車の洗礼を受けたMotoさん、さすがにちょっとショックを受けていたようだが、気を取り直して準備する。

CRE駄々をこねる

みんなの準備が着々とできそろそろ出発かというとき、自分もCREのエンジンを掛けようとする。ところが全然掛からない。「プスッ」とも言わない。キャブレタ－のフロートチャンバーに古いガソリンが残っているのかもしれない、と思いバイクを倒してガソリンを抜く。それでも掛からない。CREはもともととてもエンジンの掛りが良くって、ほとんど気を使わなくてもいいのが美点。今まで冷えているときでも2、3回キックすればエンジンがかかっていたので戸惑ってしまった。
プラグを新品に交換してみたり、コックオフでキックしてみたりといろいろやってみたけど掛からない。火花が飛んでいるか確認したけどこれも大丈夫。そうこうしているうち、小栗さんが2回ほど軽くキックしたところ簡単に始動した。なんだかあっけない。オーナーのことが嫌いなのか。

近所をちょっと走った感じではかなりセッティングが薄い。トルク感が全然ない。でも今さらジェッティングを変更している時間もないので、このままごまかして乗ることにした。CREが駄々をこねたので出発が30分くらい遅くなっちゃったので、仕方がない。焼き付きが怖いけど、上まで回さない、スロットルを閉じない、を守ればなんとか一日走れるだろうと高をくくった。

諸さんと出会う

出発、ということで近くのコンビニでお昼と飲み物を買う。ここで、諸さん登場。CREが駄々をこねていたので諸さんが間に合った。まっ朝から悪いことばかりでもないかな。諸さんは裾野市から朝の富士山を半周してきたことになる。「寒かった」とのこと。諸さんの話によると途中の舗装路は日影で何カ所か凍結していたとのこと。事故処理もやっていたらしい。スタックポイントの横の舗装路も凍結していて朝方クラッシュしたらしいBMWがあり、かたずけをしていたので、ひとしきりその話で盛り上がる。
諸さん、ガソリンを補給して5人で出発。ゴルフ場の真ん中を抜けてあがっていくが車が通らない道は全て雪がある。昨日だいぶ雨が降ったが全然融けていない。気温が低いんだなぁと改めて実感する。雪の上を走るとやはりセッティングが薄いことがわかった。全然トルク感がなく、リヤタイヤはヒューヒューと空転する。しかもスロットルを閉じるとスコッとエンストしちゃう。なんか先行き不安だけど我慢していこう。

ゴルフ場を抜けた先の林道をそうこうしているといきなり倒木。木の直径がかなり大きく簡単には乗り越えられない。しかも乗り越えた先は穴になっていてフロントタイヤがはまってしまいそう。矢田さんは横を巻くルートを選択してKTMで突入。しかし出口付近で苦戦。

諸さん、Motoさん、水越は木を乗り越えるルートを行く。まず諸さん。KL600で行く。フロントタイヤが越えたところで車体が横向きになり倒す。そのまま3人がかりで下ろして通過。次はMotoさん。木の手前までは軽やかにきた。そのままフロントアップで乗り越えるのかと思ったらふ急停止。フロントタイヤを木の上に乗せゆっくりと通過。GASGASのチャンバをぶつけないように通過。EC250は軽いので楽々。水越はCREでどんと行くが、前輪が越えて後輪が木に当たったところでひっくり返る。二人がかりで乗り越えて終了。このあと矢田さんをサポートしていた小栗さんも木を乗り越えて通過。このあとフラットで雪が積もった林道をしばらく走行して道に出る。

水越ひっくり返る

いったん広い道にでて、そこからまた登山道へ入る。ここからは本格的な富士山らしい道になる。初めは傾斜の緩い樹林帯を行く。所々広くなったり、ガレて居たりするが難易度は低い。水越は写真をとりながら行くので最後尾。そうじゃなくても今回はエキスパート揃いでペースが速いのに、カメラを出したり仕舞ったりしているとどんどん遅れる。樹林帯をしばらく行くと倒木にでくわす。斜めに倒れているのがちょっといやらしいが、太さは10cm程度で越えていくのは難しくない感じ。
水越は遅れて着いたので、先頭が苦労した様子も知らずそのまま突っ込んだところいきなりリアが流れて転倒する。これで突き指してしまった。しかもCREの左のステップが曲がってしまった。春に富士山に来たときにもやっぱり左のステップを曲げてしまったし。どうも富士山は鬼門のようだ。バイクを起こしていると、前の方でMotoさんが振り返って見ていた。「見られてしまった」と思って恥ずかしかったのだけど、矢田さんも転んだらしいし、小栗さんも引っかかってブイブイしたようなのでまぁ、いいかなと思う。

諸さん男ラインをいく

途中、枝道を遊んだりしながら2号目に到着。林道を横切って登っていく。ここでも写真をとっているうち出遅れる。3号目に向かうガレ場に入った頃には前には誰もいなくって一人旅。そのうちV字谷に入ったあたりで前に追いつく。岩や砂地の上に雪が積もっているので、ルートが見にくい。スバルラインの下をくぐるポイントでは諸さんは只一人「男ライン」のコンクリート段差をトライ。見事失敗する。でもトライするだけでも偉い。しかも諸さんは重たいKL600なのだ。他の4人は軽量の2stEDバイクやMXerなのである。ここまでみんなと同じペースで走ってくるだけでもたいしたもの。
ほどなく3号目ロータリーに到着。ここには4駆軍団がいっぱいいた。

2st勢玉砕

3号目ロータリーで休憩しながら今後どうするかを矢田さんと小栗さんが相談。水越は最近の富士山事情には疎いのでふんふんと聞いているだけ。小栗さんが5号目までチャレンジしたいということで、行くことになった。入ってすぐ、これまでより雪が深い。コンクリート側溝にはまって再三の出遅れに。途中諸さんに追いついた。さすがに諸さんも疲れたみたい。気温は低くCREはトルク感なくぴーぴー回るだけ。でも人間の方は楽しく、汗をかくくらい。登るほどに雪は深くなり雪の下の岩などを見つけにくくなる。諸さんと前後しながらぼつぼつマイペースで登る。名物のV字谷直登の手前で4駆軍団に出会う。こんなところまであがってきているとは思わなかった。
このあたりからCREがオーバーヒートしっぱなしになる。動いているうちはいいけど、ちょっとでも止まってもがくと途端に「ゴボゴボ」と音がし、すぐに「シュー」と吹き上げる。その度に止まってシリンダとラジエタに雪をかけて冷却する。シリンダに雪をかけるとじゅーと蒸発していくので、シリンダ周りの温度はかなり高くなっているみたいだ。前回富士山一周ツアーで水なし状態で走ってしまったので、今回はちょっと神経質になって冷やしている。V字谷を越えたところでMotoさんが降りてくる。「2速に入らない」ということで3号目まで先に降りるということだった。いぜんにもこのGASGASは2速に入らないというトラブルがでているので、すわまた外車の醍醐味か、と気の毒になった。これは大した問題ではないことはあとですぐにわかったけど。

このあと4駆軍団に追いつかれてしまったので道を譲って見学する。4駆軍団は4輪だということでパワー全開で進む。コースが掘れちゃってすごいなぁと思ってみていると小栗さんと矢田さんが降りてきた。やはりオーバーヒートでラジエタの水が全部なくなってしまったとのこと。水越だけではなく2st軍団はみんなオーバーヒートで四苦八苦していたわけだ。ちょっと安心。それにひきかえ諸さんのKL600は水冷のわりになにも文句を言わず走っていた。何とも頼もしい。

3号目ロータリーまで戻って休憩と昼食。4駆軍団が隣で遊んでいる。MotoさんのGASGASのトラブルはチェンジペダルが曲がってうまくシフトアップできなくなっていたのが原因。これを直したところ問題なくシフトできるようになった。隣では矢田さんが一生懸命KTMのラジエタに雪を詰めている。水がほとんどなくなるまで行ってしまったらしい。水越はミネラルウォータ500ccをCREのラジエタに入れるがいっぱいにはならなかった。雪も入れてみたがエンジンが冷えているので全然融けていかない。めんどうくさいのでこれで良しとした。このあと富士林道まで降りるからどこかに湧水があるのではないかとたかをくくる。

3号目から2号目まで戻って富士林道に出る。林道の脇に側溝工事のために敷いてあったブルーシートに雨水が溜まっているのを発見。これをみんなでラジエターに補給する。CREは500cc足してあったにも関わらずここでも800ccくらい水が入った。どこかに穴でも空いているのではないかと思うくらい。

ここから富士林道を走って天神平スキー場の方に向かう。スキー場の近く、舗装になったあたりで北山林道に入る。これは前回富士山一周ツアーで使った笹薮に通じる林道だという。あの笹薮がやだなぁと思っていると、この林道が本線で笹薮や大沢崩れの沢を渡ることはないという。ちょっと安心して林道を走る。ここは樹林帯を水平移動するので、視界があまり利かない。しかも所々路面に岩が埋まっているので、調子に乗って突っ込んで行くとちょっと怖い。でもまぁ登山道のガレ場よりはなんぼか楽だ。

小栗さん前転する

今回は林道からそれて激しいガレ場には入らないということで一安心。相変わらず諸さんの後ろを着いてへろへろと走る。林道に入ってしばらくいくと道端で小栗さんが座り込んでいる。傍らにはKXがひっくり返って半分笹薮に突っ込んでいた。どうも転んだらしい。
路肩ぎりぎりあたりを走っていたところ、一カ所だけ路肩がなく、そこに前輪がはまって前転したということらしい。当初かなり痛がっていた小栗さんだが、冷静になったところでテーピングテープで指の治療を行い、何とか走れるようになった。

怪我なく楽しく走ろう。

ちょっとスポーツライドする

二子山は寒かった

CRE給油母艦になる

お風呂はいいねぇ

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