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セロー日記 5
平成 12年4月23日
セローオーナーズパラダイス in 浜北トレールランド
セロー誕生の地、ヤマハ発動機のオフロードテストコース、浜北トレールランドに行って来ました。一年に一度、セローオーナーズパラダイスの時にだけ解放されます。セローオーナーになって良かった、と思う瞬間です。なかなかテストコースなんて走れないですからね。
朝、早起きして東名高速をぶんぶん行きます。新しいトランポのHiLUX ExtraCABはホイルベースが長いので直進性はなかなかいいです。ただ、エンジンとATのマッチングがちょっと良くない。燃費優先なのかハイギアードで加速が良くないのです。それでも3RZ 2700CCガソリンエンジンなので、坂を上らないということはないんですけどね。快調なペースで走って浜松インターに。そこから浜北市を目指して北上します。浜北トレールランドは浜北市の北西の岩水寺周辺の山の中にあるそうなのですが、非常にわかりにくい。迷ってしまいました。まぁ、テストコースがわかりやすいところにあるとスパイされちゃいますからね。
コースに着くとすでに知った顔がたくさん来ています。今回は小栗さんのところのチームの石原さんも一緒ですが、彼女も知った顔が何人か居て挨拶しています。浜北トレールランドには自分のトランポでは入れず、人間とセローのみということで、コースゲートの外で準備して入場します。しっかりとした鉄のゲートがあり、時間になるとゲートは閉められてしまうそうな。さすがテストコース。ライディングウェアに着替えてセローをトラックから降ろして入場。入り口は狭く、本当にテストコース?と思うようなところですが、中はかなり広いです。小さな盆地とその周囲の山全体がコースとなっているようです。
入場すると、まず最初にライディングテストがあります。これで今日一日走るクラスを分けるという。丸太越えをしたあとパイロンを回るという簡単なものですが、水越はいきなりだめ。セローのフロントが上がらず最初の丸太越えで失敗。そのあとのパイロンもうまく回れず、足をついてしまいます。すでに体がREV-3に慣れてしまっているようです。外野からもやじられました。結局水越は中級クラスへ。ほかの仲間は怪しいおじさんメンバーばかりの上級クラスになったようです。ふふふっ、中級クラスはおねーさんも居るのさ。
ゲストには、りっちゃんこと野口律子さん、ロード国際A級のでヤマハの開発ライダー難波選手もいます。ヤマハの開発者の面々も居て、一緒に走ると言うことでした。
午前中はインストラクターと一緒に浜北トレールランドのコースを回ります。浜北トレールランドのコースは、外周コース、内周コース、スーパークロスコースの三つのMXコースと、A、B、C、のITコースと呼ばれる獣道系のコース、それにトライアルコースがあります。
水越が入ったチームは「クイーン」と呼ばれる三上さんがインストラクター。自分でクイーンと名乗るからにはどんなおねーさんかと思ったのですが、意外にも背のあまり大きくない元気のいいおば・・、おねーさんでした。なんかいいキャラクターです。ヤマハの開発者山田さんも一緒の組で走ります。まずは外周コースというMXコースから。ここはワイドでフラットなコースです。クイーン三上の後ろをついて走ります。セローでの走行ということで、ペースは押さえ気味。ジャンプも飛びません。ノーマルセローだと飛ぶとちょっと危ないかも。久しぶりのコース走行で、しかもスペセローでははじめてなので、最初は緊張してましたが、すぐに忘れました。楽しい。やはりコース走行は楽しいですね。
外周コースを3周ほどして内周コースへ。内周コースは典型的なMXコース。テーブルトップや2連ジャンプなどもあります。ここはコース走行経験のない人にはちょっと怖かったみたい。下りのマイナスカントジャンプなどもあって、本気で走ると結構汗かきます。でも楽しいです。ちょっとスイッチがONになりそうになったけど我慢しました。ここも3周ほどして、小休止。
つぎはいよいよITコースへ。今日の目的はこれですから。まずはIT Aコース。外周コースの途中から入ります。ちょっとがれた登りを上ったあとは木の根がいっぱいのウッズの下りです。でもスペセロー+トラタイヤにはなんてことありません。それに以前は意識してやっていたスタンディングが無意識のうちにできるようになっていて、結構楽々走れました。IT Aコースを2回ほど走って、小休止のあとIT Bコースへ。Bコースは川沿いの細い道からつづら折れの坂へ。川沿いの部分は日陰があってちょっと滑りますが、まぁなんてことはないです。つづら折れの途中、コーナーの出口に岩のステアケースがあって、ここは加速がつかないのでちょっと難しいです。コーナーで一旦外にバイクを出してから再トライすれば行けました。IT Bコースを出たら外周コースを半周回ってIT Aコースへ。ここは先ほどとは変わって別の入り口から入ります。階段状のジャンプを飛んで頂上にでます。グリップがいいので見た目ほどは難しくなかった。ぐるっと回って本部へ。
お昼です。お昼ご飯をみんなで食べながら他愛のないことを話します。ご飯もジュースも飲み放題食べ放題。ついお代わりしたくなるのですが、我慢です。お昼休みの時間を使ってTT-125LとTT-90の試乗会です。これが結構盛り上がりました。どちらもおもしろい。TT-125Lは4st 125ccとしてはかなりパワーもあって大人でも十分本気で走れます。足回りはさすがに80CC MXerにはかないませんが、サスストロークが短い分重心が低いので、フラットなコースではかなり行けるのではないかと思います。TT-90は小さくておもしろい。平らなところでぐるぐるやってるとほんとに速いです。ジャンプは全然飛べないけど。お子さま向けに一台買っておとーサンが真剣になれるバイクですね。
午後からはチームを組み直してトライアルごっこです。トライアルライダーになった水越としては望むところ、かかってきなさい。午後のチームはインストラクターは佐藤高志さんでした。気心知れてていいです。そして、野口りっちゃんも一緒でした。夢のような気分。トライアルごっこのセクションは一カ所をのぞいては比較的簡単。トライアル経験者にはきっと物足りなかったでしょう。でもオフロード経験の少ない人にはちょっと大変だったかも。途中野口りっちゃんが「どこを走るんですかねぇー」というので、生意気にもラインをアドバイスしました。とてもトライアル経験3日とは言えなかった。
トライアルごっこのうち一カ所だけは、男ラインがあって、ここにチャレンジしましたが難しい。枕木を2本積んだステアケースがあるのですが、その手前の地面が柔らかいのでうまくフロントが浮かないのです。ここをちゃんと行けたのはかなりの腕前の人たちだけでした。もちろん河合さんはどノーマルセローでクリーンしちゃったけどね。
トライアルごっこを楽しんで2時半頃に本部へ戻りました。本部へ戻ると、終了までまだちょっと時間があるということで、内周か外周コースでも走ろうかということに。ここで水越、無理を言ってIT Cコースに連れて行ってもらいました。まだIT Cコースだけ走ってなかったから。今度は二宮さんの引率するチームです。快適なスピードで外周、内周と回ってIT Cコースの下につきました。IT Cコースはかなり手強く、トライアル車でないと上れないという話だったので、入り口手前で二宮インストラクターに「下見した方がいい?」と聞くと「大丈夫、大丈夫」と言うお答え。まっ、他のみんなも上がったと言うから、水越も何とかあがれるだろうと、行ってみます。まずはちょっと簡単な左から。確かに急で木の根もあります。今までの水越だとだめですが、トライアルライダーに変身したので、スタンディングで行ってしまいます。スペセローは3回くらい足をついただけで上がってしまいました。みんなには楽勝だったと言おう。上がったところでみんなが来るのを待とうかとも思ったのですが、楽しかったので行ってしまいました。ぐるっと外周コースを回ってもう一度IT Cコースの下に。みんなはすでにいない、と思ったら居ました。右のラインをトライしている様子。途中まで上がっていくと、ヤマハの人が「やってみますか」というのでアタックしました。斜面の傾斜や様子が全然分からず加速もつかないので、足ばたばたの状態でしたが一発で上がれてしまいました。うれしい。
本部へ戻って閉会式。閉会式の後に、T安氏と高嶋夫妻がいきなり着替えて登場。T安はスーツ着てます。「なにお茶らけてるんだろう」と思ったら、なにやら取材らしい。そのままの格好でセローにまたがって行ってしまった。
楽しい一日でした。また来年も行けるといいなぁ。